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知っておくべき知的財産権 著作権


どうも、こんにちは。DITメンターのいいのっくです。

皆さん、「知的財産権」というものをご存知でしょうか? きっと名前くらいは聞いたことがあるかと思います。 色々なところで聞く著作権や特許、肖像権もこの「知的財産権」の中に含まれています。

WEBで何かを行おうとすると、自ずと最終的にはインターネット上に公開することになると思います。 この作ったものが公開しても良いものなのか。また、この知的財産権に引っかかっていないのか。 貴方には正確に判断できますか? 正直なところ、私自身も全てを確認できるわけでもありません。 しかし、知っているかいないかで大きな差があります。 上記の場合以外でも、大学生であれば嫌々ながら身近な存在であるレポートなどでも関わってきたりしますね。

この記事では、そんな知的財産権の中から「著作権」について、できるだけWEBに関わるところをピックアップしていきたいと思います。 なお、私自身は法律やこの知的財産権を専門に扱っているわけではないので、もしかすると間違いがあるかもしれません。 その場合はすぐに訂正させていただきますのでご連絡ください。

今回、この記事を書くに辺り、有斐園出版「知的財産権入門 茶園成樹編」(2013年12月25日初版第2刷発行)を参考にしています。

そもそも 知的財産権 とは?

「そもそも知的財産権ってなんやねん」 そんな人もいるでしょう。

簡単に言うと、知的財産権とは、知的財産がどう守られているのか、どう使うものなのかの取決め――ルールです。

じゃあ、この知的財産とは何か。何が含まれているのか。 俗な言い方をするなら、お金になるような価値のある情報です。 有形な現実にある物体――有体物ではなく、無体物に関するものとなります。ちょっとややこしいですね。

そして、知的財産権と言っていますが、この知的財産を全部まとめて保護してくれる素敵な法律は存在しません。 あれ?と思うかもしれませんが、具体的に言うと特定の知的財産を保護対象にしている色々な法律が存在しています。 これをまとめて、知的財産権と呼んでいるのです。 それら知的財産権が作られることとなった経緯や歴史など語るに語りつくせないものが多くあるのですが、今回は細かいところは置いておいて、ズバッと内容に行きましょう。

著作権法

 著作権 とは

日常生活においても「著作権的にOUT」だとかよく聞く単語だと思います。 この著作権法の保護対象は、文字通り「著作物」です。 著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、文学、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義されています(著作2条1項1号)。

「思想又は感情」を他社に認識可能な状態に表現している必要があるので、生データや現実に合ったただの事象は対象外となります。 また、どこからが創作的なのでしょうか? これは誰かの作ったものを真似したのではなく、自分自身で作成したのならば創作的なものとなります。 加えて「文芸、文学、美術又は音楽の範囲に属するもの」となっているので、実用的なものや産業的なものは含まれません。こちらは特許法との棲み分けのような形となっています。 なので、拾った綺麗な石には著作物はありませんし、模倣品にももちろんありません。これはいくら精巧なレプリカであっても同じです。 車のデザインを行っても、それは産業的なデザインに当たるので著作物とはなりません。

著作物の例を挙げておくと 1.小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物 2.音楽の著作物 3.舞踏または無言劇の著作物 4.絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物 5.建築の著作物 6.地図または学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物 7.映画の著作物 8.写真の著作物 9.プログラムの著作物 (著作10条1項)

WEBサイト制作においては、1,8,9辺りが該当することが多いでしょう。 次いでよくあるのは2でしょうか。

 「誰が」保護されるのか

著作権に保護されるのは、その著作物を創作した者です。 著作者は、創作した著作物について著作者の権利を有します。

ただし、企業の職務として制作した場合は例外となっています。 何かしらの契約、勤務規則などで別段の定めがないとき、著作者はその企業となります(著作15条)のでご注意ください。

 「いつから」保護されるのか

著作権は、取得のために何もする必要のないものとなっています(著作17条2項)。 創作したまさにその瞬間に自動的に著作者は著作権を有するようになります。 ついでに「いつまで」保護されるのかは国ごとに違い、日本は最短期間になっていて著作者の死後50年間で著作権の適用が切れてしまいます。

「青空文庫」などは著作権が切れた小説が集められていて、自由に利用できますよね。

著作権により保護されるもの

さて、ここまでで著作権がどんなものなのか、触りを述べてきました。 細かく書くといくらでもページ数が稼げてしまうので、ここからは一番気になるでしょう「結局何がダメなのか」を書いて行きましょう。

 公衆送信権

著作者の有する権利の中に支分権というものがあり、その中に公衆送信権というものがあります。 ある意味一番身近な著作権かもしれないもので、俗にいう無断アップロードというヤツがはの公衆送信権を侵しています。

インターネット上などで著作物を自動的に公衆に送信できる状態のことを送信可能化といい、 著作者がダウンロードされたかを確認することは難しいのでアップロードされた時点で侵害となります。

 複製権

支分権の一つ。著作物の複製に対する権利(著作21条)です。 他人が撮った写真を勝手にWEBサイトに載せてしまう行為はこの権利をも侵害しています。 また、日常生活でよくあることとしては、コピー機でのコピー、音楽ファイルをPCにダウンロードする行為もここに含まれます。

もちろん借りてきた音楽CDをコピーして音楽プレイヤーに入れて個人的に楽しむ分には私的使用となるので含まれません。

 公表権

次はこの公表権。著作者人格権という著作者が著作物に込めた思想や感情を――思い入れやこだわりを守るための権利があります。 公表権はその中に含まれ、著作者は公表するにあたり、いつ、どのように公表するのか、その取扱いについての権利を持ちます(著作18条)。 皆さんも例えば、「何かの記念日に」だとか「語呂合わせでこの時間に」だとか、たまに思うこともありますよね? その自由を確保してくれている権利です。 他人のものを勝手に何かに投稿したり、ネットに上げてしまう行為はこれを侵害していることになります。

 氏名表示権

こちらも著作者人格権の中の一つ。 著作権法19条1項により、著作者は著作物を公開する際に、実名公開するのか、ペンネームなどの変名で表示するのか、はたまた名前を出さないのかを選ぶ権利を持ちます。

何かしらの投稿をもらい、それを公開していくという形態を取っている場合に指定された名前以外で公開するのはダメ、ということです。 ラジオなどでもペンネームでハガキを読み上げますよね? あれと同じです。

 同一保持権

著作者人格権の一つで、著作物の完全性を守る権利のことです(著作20条)。 簡単に言うと、著作物を切ったり貼ったりすると著作者が意図したものとは違うものになってしまいます。なので、著作物を勝手に改変してはいけないよ、という権利です。 意図しないものになるのを防ぐための権利であるので、改変が意に反したものでないならば大丈夫ですが、反したものであるならば改善されていようが改悪されていようが侵害になります。 パロディもこの権利によって問題視されることがあります。

何かを引用したりする場合、著作物(特に言うと論文など)によっては句読点や改行の変更だけでもOUTの時があるので要注意です。

そして、情報系の人にとって重要なことがこの同一保持権には含まれていて、プログラムの著作物については特殊な制限がかけられています。 どんなものかと言いますと、 「利用者はバグがあったら修正してもいいし、他のコンピュータに適応するように改変してもいい。  あと、処理速度を向上できるように改善してもいいよー」 というもの。 プログラムは実用性というものが重要視され、またその著作物の中に著作者の名誉や人格といったものがでにくいでしょう、という理由でこのような制限があります。

また著作20条4項4号には「やむを得ない」という文言が用いられていて、たとえば要領の都合上どうしても削れないときは画像の画質を下げてアップロードしてもOKとなります。

 まとめ

さーっとまとめて来ましたが、如何だったでしょうか? 途中でも書きましたが、かーなーり省略しています。 皆さんが何気なく過ごしている日常の中でも、すぐ傍に著作物は点々としています。 絵から小説、写真にプログラムとちょっとでも創作的な活動をしていれば、貴方自身も著作権を持つ著作者です。 こういったことにも目を向けて活動してみるのも、また何か発見があるかもしれません。

「あぁ、アイツって実はアウトだったのか」 そんなことも意外とよくあります。

今回は著作物について書いてきましたが、知的財産権に含まれる法律は他にもたくさん存在しています。 これを機に少しでも気にしてもらえるようになればいいなー、と個人的に思います。